県立学校長会:教育長、危機感あらわ 不祥事根絶、強く訴え /宮崎
毎日新聞 2012年6月8日(金)15時35分配信
教職員の不祥事が相次いでいる問題で、県教委は7日、緊急の県立学校長会を開いた。飛田洋教育長は「規範意識や倫理意識を高く持ち、行動するという強い覚悟がなければ子供を守り育てる資格はない」などと危機感をあらわにし、不祥事の根絶を強く訴えた。
県庁であった緊急会には、高校、特別支援学校など51県立校すべての校長と代理が出席。飛田教育長は約30分に及ぶ訓示で「不祥事は子供や保護者、卒業生ら全員を深く傷つける行為だとしっかり認識する必要がある」と指摘。「自分のこととして受け止めてほしい」と話し、全職員向けに「誇りと自覚」を呼びかける文書を配布した。
また、コンプライアンス(法令順守)の一斉点検を指示。約4000人の教職員全員に自覚を促すため、セクハラや体罰の認識を○×で問う無記名のチェック表を各校で配布し、29日までにとりまとめるよう求めた。
チェック表は「生徒とメール等の私的なやりとりをしないようにしているか」「飲み会で車で帰る場合、酒を飲まないようにしているか」など42項目。その結果を踏まえ、課題や改善事項の報告も求めた。各市町村教委にも同様の取り組みを働きかけるという。
県内では市町村教職員も含め昨年度26人、今年度9人が懲戒処分を受けた。県議会議長が2日、県教委に対し、綱紀粛正を求める異例の申し入れをした。【百武信幸】
6月8日朝刊